「行政手続きのデジタル化」が叫ばれる昨今。 行政書士の世界でも電子署名が普及し、私も準備は万全に整えています。
でも、そんな時代だからこそ、私はあえて「職印(しょくいん)」という道具に徹底的にこだわりたいと思っています。
事務局も驚いた「早すぎる改印」
実は私、開業してわずか数ヶ月で、職印を「改印」しました。 行政書士会の事務局へ手続きに行った際、事務員さんに「えっ、もう変えちゃうんですか!?」と驚かれたのを覚えています。
無理もありません。まだ登録したばかりの新人が、いきなり印鑑を変えに来たのですから。 でも、最初にお仕着せで作った印鑑を手にした時、どうしても拭えない違和感があったのです。
「これから一生、依頼者の人生に関わる書類に責任を刻む相棒が、これでいいのか?」と。
21mm、ゴールドチタンという選択
私が自ら選んだ新しい相棒は、21mmのゴールドチタン製、書体は風格ある篆書体(てんしょたい)です。
手に取ると、ずっしりとした重みがあります。 寿司を握り、消防団でホースを握り、空手道で拳を握る私にとって、この「重み」こそが信頼の証。
21mmという一回り大きなサイズは、書類の上で圧倒的な存在感を放ちます。 そしてゴールドチタン。 耐久性に優れ、朱肉が吸い付くように馴染むこの素材は、まさに一生を共にするにふさわしい逸品です。
「心が乗る」瞬間
電子署名はクリック一つで終わります。それはそれで効率的で素晴らしい。 しかし、紙の書類にゴールドチタンの職印を構え、一点の曇りもなく「カチッ」と押し込む瞬間。
そこには、言葉では説明できない「心が乗る」感覚があるのです。
空手で一撃を放つとき。 お寿司をお客さんの前で握り、差し出すとき。 それと同じように、書類に魂が宿る感覚。
「この書類の内容には、私が全責任を持つ」 その覚悟が、朱色の印影となって紙に深く刻まれます。
時代が変わっても、変わらないもの
効率化が進む世の中だからこそ、こうした「所作」や「道具へのこだわり」を大切にしたい。 職印を押す時の背筋が伸びるような感覚を忘れない行政書士でありたい。
事務員さんには驚かれましたが、今はこのゴールドチタンの相棒にして本当に良かったと、押印するたびに実感しています。
今日も、ご依頼いただいた大切な書類に、心を込めて印を刻みます。


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